京都には、家と家をぬうように、辻子(ずし)や路地(ろーじ)といわれる細い道が点在しています。
膏薬辻子(こうやくのずし)とは、四条通から綾小路通まで通り抜ける細い道の事です。
京都市の駒札によると
膏薬辻子(こうやくのずし)
膏薬辻子とは、四条通から中ほどで折れ曲がり綾小路通までを走るこの細い道の名称である。また、膏薬辻子を挟む地域が、明治2年(1869年)に新釜座町と命名されるまでは、地域の名称としても用いられた。
この地域は、皇后を何代も排出した大納言藤原公任(ふじわらのきんとう)の邸宅である四条宮のあった場所である。
そして、この地域において、踊念仏で知られ、後に西光寺(現在の六波羅蜜寺)を創建した空也上人が天慶元年(938年)、この地に道場を設けて念仏修行を始めた。
京都市の駒札より
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7月1日~17日は、郭巨山の御神所(町会所)となります。祇園祭宵山(前祭)期間は、 郭巨山町会所として御神体や懸装品が飾られます。
四条通から南へ歩くと、神社のお賽銭箱らしきものが・・・
京都市の駒札によると
天慶3年(940年)に、天慶の乱により戦死した平将門の首が京都の町でさらされて以来、全国で天変地異が相次ぎ、平将門の怨霊の仕業とされたため、各地で平将門の霊を鎮めるために首塚が築かれた。
京都でも、空也上人が、道場の一角に塚(現在の神田神宮)を建てて供養したことから、空也供養の道場と呼ばれた。そして、空也供養の発音がなまり、細い道を意味する辻子と合わせて、膏薬辻子と呼ばれるようになった。
京都市の駒札より
空也供養(くうやくよう) ⇒ 膏薬(こうやく)+辻子(ずし) ⇒ 膏薬辻子(こうやくのずし)
神田神宮といえば東京のイメージがあるけど、こんな所に平将門を祀る神田神宮があるとは・・・
ちなみに、屋根には鍾馗(しょうき)さんがおられます。
鍾馗さんとは
鍾馗
鍾馗(しょうき)は、主に中国の民間伝承に伝わる道教系の神。日本では、疱瘡除けや学業成就に効があるとされ、端午の節句に絵や人形を奉納したりする。
京都市内の民家(京町家)など近畿~中部地方では、現在でも大屋根や小屋根の軒先に10~20cm大の瓦製の鍾馗の人形が置いてあるのを見かけることができる。これは、昔京都三条の薬屋が立派な鬼瓦を葺いたところ向かいの家の住人が突如原因不明の病に倒れ、これを薬屋の鬼瓦に跳ね返った悪いものが向かいの家に入ったのが原因と考え、鬼より強い鍾馗を作らせて魔除けに据えたところ住人の病が完治したのが謂れとされる。
神田神宮から南へ歩き、中ほどで折れ曲がると、レンタル着物店や隠れ家的な雰囲気でランチが食べられるお店がありました。
綾小路通から見た膏薬辻子
膏薬辻子は、短いながらも、おもむきがある良い感じの道です。
膏薬辻子地図
【アクセス】阪急烏丸駅
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